勉強。役に立つ・立たないは重要?「バカとつき合うな」(堀江貴文・西野亮廣)の感想。
2021/06/18
「ホリエモン」こと堀江貴文氏と、「キングコング」の西野亮廣氏の共著「バカとつき合うな」という本を読みました。私が感じた事を書きたいと思います。
この本の中の「欲望する力を失っているバカ」という章の中で、堀江氏が次のように述べているんですね。
「(学校の授業では) なんのためなのか、なんの役に立つのかわからない内容をずっと聞かされる」
「高等数学…『いつか使うかもしれないから』と言われ自分で必要性を納得しないまま学習」
この章の要点は、学校教育が座学中心・ひたすら黙って授業を聞く一方通行であることに対する批判であり、必ずしも学校で学ぶ知識そのものの否定ではありません。
しかしそれでも、学校の勉強は基本なんの役にも立たないと堀江氏が認識していそうなこと、読者の認識も当然そうだろうと前提している様子はなんとなく伝わってきます。
「ひろゆき」氏も以前、古文・漢文は殆どの人にとって必要ないのではないか、それよりもお金の運用方法などを教えることの方が大事なのではないか、という趣旨のことを述べていました。
こういう、役に立つ・立たないとか、必要・不必要の観点からの教育批判を聞くたびに、いつも違和感をおぼえるんですが…。
英国社数理(体育や美術や家庭科も)、勉強結構面白くないですか?役に立たなくたって全然いいじゃない、面白ければいいじゃん。って、いつも思います。
逆に、いかに役に立とうが、お金の運用だの、生活保護の受け方・受給申請用紙の記入方法なんて勉強させられたくないです。これっぽっちも面白くないし苦痛です。本当に必要になったら自ずと調べるのだからほっといてって思います。
昔、リアルノー勉・初見・初回で TOEIC 915 点を取った私ですが、英字新聞を読むのが好きで、海外旅行で英語圏に行く機会があったら必ず持って帰り、日本でじっくり読み込みます。ですが広告は絶対に読みません。だってつまらないんですもの。自分が面白いと思う英文だけワガママに読んで取った TOEIC 915 点です。
実用性を重視すると勉強は本当につまらなくなる、そんな例の一つが都立高校英語入試問題ですね。リアルにつまらない。
まずリスニング問題がつまらない。待ち合わせ時間は何時なのかとか、全てそんな問題。知識が1ミリも無い。
筆記も、特に大問1が本当につまらない。地図から道順を正しく読み取るとか、チラシを読んで参加するイベントの時刻を確認するとか、そんな内容ばかり。読み終えて得られる知識が全く無い。
筆記の大問2や大問3になると、多少登場人物の気持ちや思いが読み取れるような内容になってきますが、読み終えたあとに残る教養や知識が1gも含まれていない点では同じです。
こんなつまらない英語問題を、過去問対策として解きまくらなければならない中学三年生が気の毒だと、いつも思ってます。
読んで教養や知識が身につくような題材を、子どもたちに与えてあげてほしいものです。別に私は高尚な内容を求めているわけではなく、「日本人の祖先は港川人?」とか、そんな雑学でもいいと思っています。
つまらないという点では TOEIC も非常につまらないですね。試験では、チラシ広告と電子メールでの連絡事項をひたすら読まされます。「実用的な英語」ということらしいです。就活で TOEIC 対策の勉強をしなければならない学生さんが気の毒です。
実用的な英語といいますが、外国人学生と日本語学習に置き換えると、「生きたナマの日本語を学ぶにはこれが一番」といって、フランスで先生がスーパー〇エツの特売チラシを学生に読ませてるようなもんなんじゃ…は言いすぎですね。すみません。