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英語は江戸時代前期の文でもわりと読める。サミュエル・ピープス(Samuel Pepys)の日記。

2021/08/01
【受験情報・勉強法】
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 3年前カナダに行った際にホテルでもらった英字新聞を見返していたら、星占いやクロスワードパズルなどの娯楽ページに、「本日のピープスの日記」というコーナーがありました。

ピープスとはサミュエル・ピープス(Samuel Pepys)という人物です。上の写真の記事では、英国の初代海軍大臣と紹介されています。

サミュエル・ピープスの日記は欧米ではわりと有名らしく、ウィキペデイアは以下のように述べています。

「1660年から1669年にかけ記述した日記が遺されている。王政復古期の世相を描いた史料的価値が大きく、1665年のペスト流行や1666年のロンドン大火についても記述している。」

英字新聞に掲載されているのは1665年7月13日の日記とのことですので、実に356年前です。日本はまだ江戸時代前期、四代将軍家綱の頃ですね。

この頃に書かれた日本語の文章を読んでも、おそらく「御座候ゆえ仕り候」でさっぱり読めないと思いますが、英語はそうでもないですね。

下手な意訳ですが、日本語訳してみましたので、英語好きな受験生の皆さん、ちょっと読んでみてください。

Lay sleepy in bed till 8 in the morning, then up and to the office, where till about noon, then out to the 'Change and several places, and so home to dinner.

「朝8時までベッドで眠り、それからオフィスに行き、正午頃までそこにいて、そして 「チェンジ」といくつかの場所に出て、そして夕食に家に帰る。」

Then out again to Sir R. Vines, and there to my content settled the business of two tallys, so as I shall have L2000 almost more of my owne money in my hand, which pleases me mightily, and so home and there to the office, where might busy, and then home to supper and to even my Journall and to bed.

「それから再びR・ヴァインズ卿のところに出かけ、そこで2つの勘定書の用事を納得のいく形で片付けた。なので私は[L2000]自分の金のほとんど全てを手にすることになるだろう。大変喜ばしいことだ。それから家とオフィスに立ち寄り、忙しくし、それから夜食を取り、この日記をつけ、寝るために家に帰る。」

Our fleete being now in all points ready to sayle (sailか?), but for the carrying of the two or three new ships, which will keepe them a day or two or three more.

「我々の艦隊は、今やすべての点で出航する準備ができているが、2、3隻の新しい艦をここに迎え入れるために、あと1日か2〜3日以上は、このままの状態を維持することになるだろう。」

It is said the Dutch is gone off our coast, but I have no good reason to believe it, Sir W. Coventry not thinking any such thing.

「オランダ人は英国沿岸から離れたと言われているが、私にはそれを信じる正当な理由はない。W. コベントリー卿もそのように考えてはいない。」

英語はあまり変化しないのでシェークスピアの作品でもだいたい読める、英語の勉強のため小説を原書で読もうと考えているなら、どうせならシェークスピアのような最高の英語を読むべきだ、というようなアドバイスを、以前英語学習法か何かに関する本で目にしたことがあります。

サミュエル・ピープスの日記を読むと、確かにそうかもしれないなと思わされますね。

日本語の場合、夏目漱石の小説でさえ初期のもの、例えば「虞美人草」などは読むのが結構大変です。えらい違いですね。

(ちなみに夏目漱石の作品の中で、単純にストーリーの面白さだけみれば、一番面白いのはこの「虞美人草」ではないかと思ってます)

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余談ですが、冒頭の写真を見ると、数独が欧米でも人気が高いことがわかりますね。